[2023_04_15_05]再処理工場監視中断 保障措置 見直しを 規制委、原燃に要求(東奥日報2023年4月15日)
 
参照元
再処理工場監視中断 保障措置 見直しを 規制委、原燃に要求

 日本原燃・六ヶ所再処理工場(六ヶ所村)で国際原子力機関(IAEA)の監視が中断した問題を巡り、原子力規制委員会の山中伸介委員長は14日、「日本の信用に関わる極めて重要な問題」と苦言を呈し、核物質が核兵器に転用されていないか確認する「保障措置」活動の全体的な見直しを増田尚宏原燃社長に要求した。再提出を求めている原因分析、再発防止策の報告書はあえて提出期限を設けないとし、現場への対策徹底を注文した。
 同日は都内で臨時会合を開き、監視中断と認可審査の申請書の不備を議題に原燃との意見交換を行った。
 監視中断について、委員から、保障措置の重要性が社内で浸透していたか一との問いや、背景にある根本原因を深掘りするベきだとめ意見が出た。増田社長は「監視を妨げたことは重大な問題。大変申し訳ない」ど陳謝した上で「世界の信用を失えば核燃料サイクルが継続できなくなると認識している。私が先頭に立って再発防止を徹底する」と強調した。
 事査の申請書に誤記、落丁など大量の不備が発見した問題では、複数の委員が、資料の品質より提出目標の厳守が優先されたのでは、と指摘した。増田社長は「目標設定は重要。社内の意見を聞いて決めている」と説明。ただ、資料の確認や精査が表面的な作業にとどまった上、進捗管理に問題があったとした。今後、経営層が現場の実態を自ら確認し、率直な意見を出しやすい環境をつくるとし「目標変更もちゅうちょしないで判断する」との考えを示した。 (加藤景子)
KEY_WORD:六ケ所_IAEA_核監視できず_:ROKKA_: