[2022_12_26_02]再処理完工「24年度上期のできるだけ早期」(東奥日報2022年12月26日)
 
参照元
再処理完工「24年度上期のできるだけ早期」

 日本原燃は26日、六ケ所再処理工場(青森県六ケ所村)を「2024年度上期のできるだけ早期」に完成させる新たな目標を決定し、県と村に報告した。22年度上期としていた従来の目標から2年弱の延期となる。延期は26回目。
 原燃によると、主要な安全対策工事は年内で終わり、認可審査に1年程度、その後の検査などに4〜7カ月かかるという。増田尚宏社長は、完工に向けた一連の手続きが「24年6月くらいまでに終わる」との見通しを示した。
 原燃は同日、新規制基準に施設を適合させるために必要な工事などの認可「設計・工事計画の認可」(設工認)のうち、最終となる第2回分を原子力規制委員会に申請した。最終回分は工場のほぼ全ての機器・設備が対象となる。
 原燃が自ら行う使用前検査と国による確認に、最終設工認の認可後4〜7カ月程度かかると見込んだのは、国の確認の期間が想定を超える可能性を考慮し3カ月の幅を持たせたためという。完工後は地元と安全協定を結び、24年度中の操業開始を目指す。
 県庁で三村申吾知事に新工程を報告した増田社長は「完工に向け大詰めを迎えている。さらなる前倒しを達成すべく、安全を最優先に取り組みたい」と述べた。一方、再処理工場で今月、骨折に至る労働災害が3件続いたことを陳謝、土木建築工事を中断して現場を総点検していると説明した。
 原燃は9月、新工程を「未定」のまま完工を延期。増田社長は「2〜3年もかからない。審査状況を見極めて確度の高い工程を示す」と明言していた。県への報告後に開いた会見で「最終回の設工認は、論点が整理され、必要なものが見極められた」とし、工程の精度が高まったと強調。「もう二度と遅らせないよう、計画通り完工させるのが私のミッションだ」と話した。
 また、再処理工場で取り出したプルトニウムを燃料に加工するMOX燃料工場は、24年度上期の完工目標に変更はないとした。
KEY_WORD:再処理_完工26回目延期_:ROKKA_:ROK_MOX_: