[2020_06_10_06]大間原発の安全強化対策工事 「20年後半開始目指す」 Jパワー、町議会で説明(東奥日報2020年6月10日)
 
 大間町で大間原発を建設中の電源開発(Jパワー)は9日、2020年後半を目標としている安全強化対策工事の開始について「厳しい状況ではあるが、20年後半の工事開始に向けて全社を挙げて取り組んでいく」と言及した。同日開かれた大間町議会の大間原発対策特別委員会で同社の倉田一秀大間現地本部長が説明した。
 同社によると、工事着手の前提となる原子力規制委員会の新規制基準適合性審査は15年から現在まで38回開かれている。今年1月以降は5回開催し、直近の2回は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、オンラインで開催された。審査は敷地などの地質、地下構造や津波関係が中心で、施設関係の審査はほとんど進んでいない。
 同社は、審査合格後の安全工事の工期は5年程度で、その後1年程度の試運転が必要−としている。大間原発については14年12月、原子力規制委員会に審査を申請。当初は審査期間を1年間と見込み、21年度ごろの運転開始を目指していた。しかし、審査が想定通り進まず、15年9月に1年延期、16年9月に2年延期、18年9月に2年延期を表明した。現在の運転開始目標時期は26年度ごろとしている。
 委員会終了後、金澤満春町長は取材に「(20年後半の着工は)本当に大丈夫なのかーという思いは誰もが持つと思うが、会社(Jパワー)が一生懸命やると言っている以上、私からは努力してくださいという思いだけ」と受け止めを語った。
    (鳥谷部知子)

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