[2021_11_05_02]「予見できなかった」作業員7人が硫化水素を吸った事故で東北電力が原因と再発防止策公表<宮城>(仙台放送2021年11月5日)
 
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「予見できなかった」作業員7人が硫化水素を吸った事故で東北電力が原因と再発防止策公表<宮城>

 宮城県女川町の女川原発で、作業員7人が有毒の硫化水素を吸った事故について、東北電力は原因と再発防止策を示しました。
 この事故は今年7月、女川原発2号機の制御建屋内に、硫化水素の有毒ガスが漏れ出し、吐き気などを訴えた作業員7人が病院で手当を受けたものです。事故後、県などが立ち入り調査を行い、労働基準監督署は先月、改善を求める指導票を交付しました。
 東北電力は11月5日付けで労基署に報告書を提出したとして、事故の原因と再発防止策を公表しました。それによりますと、硫化水素は作業服の洗濯廃液をためるタンク内で発生し、スラッジと呼ばれるヘドロに含まれていました。事故当時、固くなっていたスラッジを従来より高い圧力でかき混ぜたところ、スラッジに含まれていた硫化水素が放出され、一部が漏れ出したとみられています。東北電力は今後、定期的にスラッジを取り除き、作業の際には配管の弁を閉じるなどの対策を講じるとしています。
 東北電力 鈴木邦章原子力運営課長「過剰な硫化水素が発生し系統外に流出した事象がなく、今回のような事象の発生は予見できなかった」
 全国では2020年、労災による硫化水素中毒で6人が死亡しています。
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