[2021_05_14_05]今日は「浜岡原発停止10年」の記念日 当時の菅直人首相の政治決断で止めた 上岡直見(環境経済研究所代表) (たんぽぽ舎2021年5月14日)
 
参照元
今日は「浜岡原発停止10年」の記念日 当時の菅直人首相の政治決断で止めた 上岡直見(環境経済研究所代表)

 最近、浜岡原発(中部電力)の動向はあまり伝えられないが、5月14日は「浜岡原発停止10年」の記念日である。
 何をもって停止日なのか定義があるわけではないが現地の人たちはそう呼んでいるようだ。
 浜岡原発の停止が他の原発と決定的に違うのは、当時の菅直人首相の政治決断で止めた点だ。
 当時はまだ規制委員会すらなく、東電福島第一原発事故の直後であるにもかかわらず「ストレステスト」だけで再稼働した原発がある中で、菅直人さんの判断は画期的だろう。
 福島第一原発事故でも炉内の放射性物質が推定で1〜3%出ただけであの被害だ。これが10%にでもなっていたら本当に日本壊滅だった。
 菅さんは東京電力の対応に不安を感じて自ら現地に乗り込んだ。
 緊急時に最高責任者が席を空けたという点では問題があるが、東電の幹部も官僚も動かない中で菅さんの行動が日本を救った。保守勢力は菅さんの行動が被害を拡大させたなどというが全くのデマだ。
 一方で今の菅(スガ)首相は、拉致問題でもコロナワクチンでも何かというと「自分が先頭に立って」と言うが口先だけで実態がない。
 戦後の歴代の政権の中で「先頭に立って」具体的に行動したのは菅直人首相だけだ。
 福島第一原発事故に際して、当時の民主党政権の対応にはさまざまな問題が指摘されたが、もし安倍政権だったら、さらには菅(スガ)政権だったらと思うと背筋が寒くなる。
 菅(スガ)首相の「先頭」というのは、「官僚の報告を先頭に立って聞く」という意味だろう。

※参考記事
浜岡原発全面停止へ 菅直人首相、中部電力に要請
地震・津波対策不十分 安全重視に立つ決断
           (2011年5月7日東京新聞より見出し)
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