[2023_10_05_07]福島第一原発の処理水 2回目の放出開始 17日間かけ放出の計画 (NHK2023年10月5日)
 
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福島第一原発の処理水 2回目の放出開始 17日間かけ放出の計画

 12時20分
 福島第一原子力発電所にたまる処理水について、東京電力は、ことし8月から行った1回目の海への放出に続き、2回目の放出を、5日午前10時18分に始めたと発表しました。
 福島第一原発では、トリチウムなどの放射性物質を含む処理水が1000基余りのタンクで保管されていて、東京電力は基準を下回る濃度に薄めたうえで、ことし8月24日から海への放出を始めました。
 1回目の放出は9月11日に計画どおり完了し、国や東京電力が周辺の海域で行っている海水のモニタリングでは、トリチウムの濃度が最大で1リットル当たり10ベクレルと、放出の停止を判断する700ベクレルを大幅に下回っています。
 東京電力は、設備の点検などを行ったうえで、10月3日から2回目の放出の準備を始め、大量の海水と混ぜ合わせた処理水を「立て坑」と呼ばれる設備にためたうえで、想定どおり薄められているか確認していました。
 その結果、トリチウムの濃度は1リットル当たり63から87ベクレルと、国の基準の6万ベクレルや自主的な放出基準の1500ベクレルを大きく下回ったということで、東京電力は5日午前10時18分に2回目の放出を始めたと発表しました。
 2回目の放出では、1回目と同様に、タンク10基に入っている処理水およそ7800トンを、17日間かけて連続で放出する計画です。
 福島第一原発の処理水は、9月28日時点でタンクの容量の98%にあたる133万8771トンに上っていて、今年度の計画ではこのうちタンク40基に入る3万1200トンを放出することにしています。

 松野官房長官 「モニタリング結果など国内外に情報発信行う」

 松野官房長官は午前の記者会見で「引き続きモニタリングの結果など、透明性高く国内外に情報発信を行っていく。また地元にも寄り添って密に意思疎通を図りながら、安全性の確保や風評対策、なりわい継続支援に取り組んでいく」と述べました。
 そのうえで「中国にはさまざまな形で表明された関心に対して、丁寧に説明を重ねるなど日本として真摯(しんし)に対応してきている。引き続き、こうした取り組みを重ね、日本産食品の輸入規制の即時撤廃を含め、科学的根拠に基づく対応を求めていきたい」と述べました。
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