[2022_02_24_02]中越沖地震の揺れが原発施設の杭の損傷につながったか 東京電力(新潟放送2022年2月24日)
 
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中越沖地震の揺れが原発施設の杭の損傷につながったか 東京電力

 新潟県にある柏崎刈羽原発の施設の杭が損傷していた問題で、東京電力は24日、調査の結果、中越沖地震による揺れが損傷につながったとみられることを明らかにしました。さらに、工事後に撤去すべきセメント改良土が残されていたことが、損傷を拡大させたとみています。
 東京電力は24日、損傷が見つかった6号機の「大物搬入建屋」の杭を報道陣に公開しました。「大物搬入建屋」は原子炉建屋につながっていて、核燃料の出し入れなどに使われます。
 この施設では去年7月、耐震工事を行っていた際、施設を地下で支える鉄筋コンクリートの杭に、鉄筋の破断などの大きな損傷が見つかっていました。東電は損傷の原因について調査を進めていましたが、2つの事象が重なり損傷につながったとみられると明らかにしました。
 1つは、建設工事の際に地盤を補強するために使ったセメント改良土です。これは本来、工事後に撤去することになっていましたが、残ったまま建設が進みました。そして…。
 【柏崎刈羽原発 稲垣武之所長】「中越沖地震の際に杭の動きを拘束したため、杭頭部に地震力が集中してしまい『せん断』と呼ばれる、物体を挟み切るような動きの作用によって損傷が生じたものであると推定している」セメント改良土が残っていたことで、地震の揺れの力が一部の杭に集中してかかったため損傷につながったとみられるということです。また東電は、大きな損傷が見つかっていた杭とは別の杭1本も、耐震性能に影響を及ぼすほどの損傷があったことを明らかにしました。
 【柏崎刈羽原発 稲垣武之所長】「側面を補強していて、中越沖と地震クラスであれば十分、耐えられる」6号機ではフィルタベントと呼ばれる施設の地下でもセメント改良土のようなものが見つかっていて、東電は施設への影響を調べるとともに、地下に建設残置物が残されている箇所が他にもないか調査するとしています。
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