[2022_02_15_03]島根原発2号機「再稼働」 松江市長「事前了解する」…住民投票条例案否決や会派の意見踏まえ判断(山陰放送2022年2月15日)
 
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島根原発2号機「再稼働」 松江市長「事前了解する」…住民投票条例案否決や会派の意見踏まえ判断

 松江市が「再稼働」同意表明です。
 松江市にある島根原発2号機の再稼働の是非を問う住民投票の条例案について、15日松江市議会は否決したことなどを受け、松江市の上定市長は再稼働について同意すると表明しました。

松江市 上定昭仁市長
 「中国電力から申し入れのあった安全協定に基づく島根原発2号機の新規制基準に係る安全対策の事前了解について了解する」

 15日午後、市議会全員協議会で、上定市長は、再稼働の是非の判断に当たって重視すべきポイントは、安全性、必要性、避難対策、地域経済への影響の4点だとして、電力の安定供給やコロナで疲弊した地域経済へのプラスの効果を評価しました。
 そして、再稼働推進の陳情採択や住民投票条例案の否決で、市議会の一定の方向性が示されたことや、各会派の意見を踏まえたとして再稼働に同意を表明しました。
 立地自治体である松江市がいち早く事前了解を表明したことで、今後、再稼働に向けた動きが加速することになりそうです。
 松江市の上定市長の判断材料の1つとなったのが、15日午前、市議会にはかられた2号機再稼働の是非を問う住民投票条例案の採決結果です。
 「賛成の議員の起立を求めます…起立少数であります」
 島根原発2号機の再稼働の是非を問う住民投票条例案は、賛成少数で否決されました。
 市民団体が1万1006人分の署名とともに条例制定を請求したものの、松江市の上定市長は「責任ある立場の者が総合的に判断すべき」として、反対の意見を付けて提出していました。
 条例案の否決に対し、市民団体の代表は…。
 どうする島根原発?みんなで決める松江の会 岡崎由美子 共同代表
 「住民の声は聞かないんだという結論が出たということは非常に由々しいことだと思います」
 本会議に続いて開かれた全員協議会では、6つの会派がそれぞれの意見を述べ、最大会派の松政クラブや志翔の会、明政会、公明クラブが再稼働に賛成。
 日本共産党松江市議団が反対。
 また、民主ネットワークは、「統一した見解を示せない」としました。
 松江市 上定昭仁 市長
 「私自身が腹落ちして判断の表明させて頂いたタイミングがきょう。ゼロスタートにできるものではなくてですね、これまでの歴史や背景、今まで積みあがった事実が実際ございますので、それを踏まえて行く必要がある」
 島根原発2号機の再稼働について、自治体として初めての判断となりました。
 一方で、こちらも立地自治体として再稼働の「事前了解権」を持つ島根県は、議会や鳥取県、周辺自治体5市の意見が出そろってから判断するとしています。
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