[2025_09_30_02]静岡県が自衛隊派遣要請せず 牧之原市長が苦言「竜巻被害の認識せず判断した点に問題」(静岡新聞2025年9月30日)
 
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静岡県が自衛隊派遣要請せず 牧之原市長が苦言「竜巻被害の認識せず判断した点に問題」

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 台風15号に伴う竜巻で被害を受けた牧之原市の杉本基久雄市長は29日の定例記者会見で、被災直後、静岡県が自衛隊の災害派遣要請を行わなかったことについて「広範囲に竜巻災害があったという認識をしないまま判断した点に問題がある」と苦言を呈した。市側は会見で、県側に対して計3回にわたって派遣要請を訴えたことも明らかにした。

 杉本市長は電柱倒壊やトレーラーの転倒による道路の通行止め、停電や断水などの救援に自衛隊派遣の必要性が生じていたとし、「初動の2、3日間は自衛隊が入っていればもっと早く、いろいろなことができた」と振り返った。市によると、県からは「要件に当てはまらない」「30人しか避難していない」などと説明があったという。
 杉本市長は、発災直後に県や自衛隊が本格的な現地調査に乗り出さなかったとし「テレビ報道くらいしか見ていない中で(派遣要請の可否を)判断するっていうのはまずい。県にしても、国にしても(災害の)規模感が分からない」と指摘。「国や県、自衛隊も当初は(被害を)軽く見ていた」とし、自衛隊派遣の要件についても「今後具体的に要件を明確にする必要がある」との考えも示した。

 気象庁によると、5日に牧之原市と吉田町を襲った竜巻は風速約75メートル。改良藤田スケールで上から3番目の強さとなる「JEF3」に相当し、国内最大級だった。
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