[2025_07_03_03]【地震】鹿児島 十島村 住民の島外避難の方針 希望者を対象に(NHK2025年7月3日)
 
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【地震】鹿児島 十島村 住民の島外避難の方針 希望者を対象に

 21:53
 鹿児島県の十島村は、悪石島で初の震度6弱を観測するなど地震が続いていることから、希望者を対象に島外避難を行うことを決めました。4日のフェリーで第一陣が鹿児島市に向かう予定です。

 トカラ列島近海の小宝島付近で活発になっている一連の地震活動では
 ▽震度1以上を観測する地震が1000回を超えたほか
 ▽3日は悪石島で初めてとなる震度6弱の激しい揺れも観測しました。
 村によりますと、夜に眠れないなど、住民の疲労はピークに達しているということです。

 久保源一郎村長は、オンラインで出席した県の災害対策本部会議で「島外避難を希望し、準備ができた住民をあすの船で鹿児島市に運ぶ予定だ」と述べました。
 村によりますと第1陣として、4日午前2時に悪石島のおよそ120キロ南にある奄美大島の名瀬港を出港して鹿児島市の鹿児島港に向かう、村営のフェリーで避難させるということです。
 フェリーは鹿児島港に到着するまでの間に、十島村の7つの有人離島に接岸する予定で、悪石島からは0歳から80歳の合わせて13人が、4日の便での島外避難を希望しているということです。

 フェリーは4日午後6時すぎに鹿児島港に到着し、避難する人たちは村が手配した市内の宿泊施設などで過ごしてもらうことになっています。
 村は島外避難の期間について1週間をめどに考えているとしているほか、ほかの島からの島外避難も今後、検討するとしています。

 十島村は、2021年12月に今回とほぼ同じ領域で地震活動が活発化し、悪石島で震度5強を観測したあとにも、希望する住民の島外避難を実施しています。

 十島村 過去にも島外避難

 十島村が地震や台風などの災害を理由に島外避難を決めたケースは過去にあります。
 ▽4年前の2021年12月9日には、十島村の悪石島で震度5強の強い揺れを観測し、2日後から希望する住民を対象に島の外への避難を進めました。このときは、悪石島の島民のおよそ4割にあたる12世帯30人が村営の船で島の外に出て、村が用意した鹿児島市や奄美市のホテルのほか親族の家に避難しました。島外での避難生活は、地震の回数が少なくなるまで続きました。
 一方、畜産業を営む人などは、牛の世話があるため島を離れられないとして、相次ぐ地震に不安を抱えながらも島に残ったということです。
 ▽このほか、5年前の2020年には、台風に備えて接近前に島外へ避難したケースもあり、このときは自衛隊機を使って希望したおよそ200人の住民が鹿児島市へ避難しました。
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