[2025_07_06_02]軽油タンクに傾き 凍土遮水壁影響か 福島第1、使用中止(東奥日報2025年7月6日)
 
参照元
軽油タンクに傾き 凍土遮水壁影響か 福島第1、使用中止

 04:00
 東京電力は、福島第1原発の所内共通非常用ディーゼル発電機に軽油を供給するタンク2基に傾きが確認されたため、使用をやめた。汚染水の発生量を減らすため、1〜4号機周辺の土壌を凍らせた「凍土遮水壁」が影響した可能性がある。今後はタンクローリーから発電機に直接給油する。
 第1原発1〜4号機には非常用ディーゼル発電機が計8台設置されていたが、東日本大震災の津波の影響で全て使えなくなった。このうち水没を免れた2台を復旧させ、現在は電源喪失時に1〜4号機の原子炉監視設備や、消防施設などに電力を供給する。
 タンク2基は1997年ごろに設置された。4号機の西側にあり、基礎部分と凍土遮水壁との距離は5m程度。容量は各344kL。2022年3月の消防当局の立ち入り検査で傾きが疑われ、定期的に測定してきた。昨年6月に1基、今年5月にもう1基で法令上の基準値である2%を超える傾きを確認した。
 調査の結果、地盤の強度は問題なかったが、タンク基礎部分の地中温度が0度未満となっていた。凍って膨張した土壌が基礎部分を押し上げた可能性があるとみている。
 凍土速水壁の運用は16年に開始。地下水が建屋に流れ込んで汚染水となるのを防ぐため、土壌を凍らせた壁で1〜4号機を囲っている。
KEY_WORD:軽油タンク傾き-凍土遮水壁影響か_:FUKU1_:HIGASHINIHON_:汚染水_: