| [2026_02_18_06]中部電・浜岡原発 耐震データ不正「再稼働ありき」 幹部から圧力か 巨額の維持費、組織に焦り(東奥日報2026年2月18日) |
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04:00 早く審査を通さなければー。原発の安全設計の根幹となる「基準地震動」に関するデータ不正に手を染めた中部電力の原子力土建部。関係者の取材では、背景に再稼働を急ぐ幹部からの圧力があった疑いが浮かび上がる。専門家は、原発は停止中も巨額の維持費がかかるため組織内に焦りがあったと推測。「再稼働ありき」で突き進んだ結果、社内に安全軽視の雰囲気が広がったとの見方も示す。 浜岡原発は東京電力福島第1原発事故後の2011年5月、管直人首相(当時)の要請を受け全面停止した。現在も、廃炉作業中の1、2号機を除く3〜5号機で運転停止が続いている。 原発コストに詳しい龍谷大の大島堅一教授(環境経済学)によると、原発は停止中でも人件費など巨額の維持費がかかる。中部電の有価証券報告書によると、11〜24年度の原発関連の支出は約1兆4干億円。収益のない状態で膨大なコストがかかっていることになる。 浜岡原発は南海トラフ巨大地震の想定震源域直上に位置する特性も。基準地震動が変われば、施設の耐震補修にかかる時間や費用がさらに増えることも考えられる。大島教授は、早期再稼働を焦る中、こうした予測が不正の引き金となった可能性を指摘する。 13年7月施行の新規制基準は、福島事故の教訓から津波や地震などの基準を強化した。巨額の安全対策費をかけて稼働しても採算が合わない状況も生じ、廃炉を検討したり決めたりする原発も続出。現場からは規制が厳しすぎる、と不満の声が漏れることもあった。 原発の安全性・信頼性を損なわせる今回の中部電の不正。だが関係者は、福島事故後に安全対応に関するハードルが高く設定され「がんじがらめの規制で無理筋なことをさせられているという思いが現場にあったようだ」と話す。 担当部内で、基準地震動を意図的に過小評価するような動きに異論が出ても、「審査が通りやすいようにデータをいじっているだけ」「安全性は変わらない」との認識で立ち止まることはなかった、と明かす。 大島教授は「福島事故後、原子力規制は経済性とは切り離し、安全第一であることが教訓になったはずだ。中部電は規制を守れないならば原子力事業から撤退するという判断を下すべきだった」と突き放した。 |
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