| [2026_01_09_16]<主張>浜岡原発で不正 信頼の基本裏切る事案だ(産経新聞2026年1月9日) |
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05:00 原子力発電の有効利用は、高度な技術力と並んで社会的信頼の上に成り立つものだ。 その信頼を根底から揺るがす事案が、再稼働を目指す中部電力浜岡原子力発電所3、4号機(静岡県御前崎市)の安全審査の過程で明らかになった。 中部電は、原発の耐震設計の要である基準地震動の策定において、想定される敷地内の揺れを小さく見積もる不正な手法で算出し、その結果を原子力規制委員会に提示していたのだ。 基準地震動が歪曲(わいきょく)されれば、配管や機器、建屋の設計余裕など全ての安全対策の前提が揺らいでしまうことになる。 東日本大震災による東京電力福島第1原子力発電所の大事故から15年をかけて各電力会社は安全対策の強化に努めてきた。その成果で原子力発電への社会的理解が回復しつつあっただけに、信頼の基本を裏切る今回の事案は残念の一語に尽きる。 原子力規制委員会の山中伸介委員長は「安全規制に対する暴挙」と受け止め、規制委は浜岡原発の安全審査停止を決めた。また中部電本店(名古屋市)への立ち入り検査も行う方針だ。不正に至った背景やデータ操作の詳細について調査する。 審査が再開されるとしても、かなりの日数を要し審査も最初からのやり直しになろう。3、4号機の安全審査は、開始から12年に向かっている。浜岡原発の再稼働は大きく遠のいた。 浜岡原発は南海トラフ巨大地震の想定震源域直上に立地し、耐震評価への社会の目はとりわけ厳しい。中部電は全容解明、再発防止のために第三者委員会を設置した。組織文化やガバナンスの欠陥まで踏み込んだ検証を求めたい。 |
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