[2024_07_08_03]東電と関電、中部電力から電力融通 暑さで需給逼迫(日経新聞2024年7月8日)
 
参照元
東電と関電、中部電力から電力融通 暑さで需給逼迫

 14:17
 送配電会社の東京電力パワーグリッド(PG)は8日、中部電力パワーグリッドから電力融通を受けたと発表した。供給エリア内で想定より気温が上がり、冷房の使用が増えたことで需給が逼迫したため。同日の午前中に最大20万キロワットを受電した。東電が他社から電力融通を受けるのは22年8月以来で約2年ぶり。
 東電PGは電力広域的運営推進機関(広域機関)を経由して、午前9時から中電PGに融通を依頼した。広域では必要な電力を確保していたが、東電管内では予備率が安定供給に必要とされる3%を一時下回っていた。広域機関は東電管内での節電のほか、発電設備をもつ事業者に発電量を増やすよう求めている。
 発電最大手のJERAは同日、運転中の火力発電所で発電量を37.58万キロワット分増やし、停止中の火力発電所3基も臨時で運転したと明らかにした。東電PGから需給を改善するため、直接協力の要請を受けたという。
 関西電力送配電も同日、猛暑で電力の需給が逼迫したため中電PGから電力融通を受けたと発表した。午後6時以降に予備率が3%を一時下回ったことから、午後6時半から最大36万キロワットを受電した。
 送配電会社は電力の使用量を予測し、市場などから電力を調達することで需給を一致させている。東電や関電管内では想定以上に電力の使用が増え、十分な量を調達できなかった。猛暑は9日も続く予報で、需給が逼迫する可能性がある。
KEY_WORD:東電・関電-中部電力から電力融通-_: