[2024_07_04_07]寿都・神恵内の文献調査報告書 情報開示、後ろ向き 火山領域を示さず(北海道新聞2024年7月4日)
 
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寿都・神恵内の文献調査報告書 情報開示、後ろ向き 火山領域を示さず

 22:44
 4日の経済産業省の地層処分技術作業部会で、事実上完成した高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた後志管内寿都町と神恵内村の文献調査報告書。第2段階の概要調査候補地は当初案通りとなったが、多くの安全性への懸念は「留意事項」として解明は先送りされた。原子力発電環境整備機構(NUMO)は審議を通じて情報開示に消極的な姿勢が目立った。報告書が核のごみ地層処分への国民の理解を促し、不安解消につながるかは今後の地元への説明などで問われることになる。
 「ここまで描いていながら、地図に領域を示すのをちゅうちょする理由は何かあるのか」。4日の部会で、委員の下司信夫・九州大大学院教授(火山学)は処分場建設で避けるべき場所となる可能性がある火山活動に関して報告書修正案の地図で説明が不十分だと強い疑問を呈した。
 この日の修正案では初めて、寿都と神恵内の概要調査候補地を計13区域に区分。それぞれに安全性の懸念となる火山や地震などに関する留意事項を示した。寿都町の磯谷溶岩や神恵内村に近い熊追山(泊村)などは活動時期が仮に約258万年以降の火山と特定された場合、将来噴火の可能性があり、半径15キロは不適地となる。しかし、その範囲は修正案の地図には描かれていなかった。...(後略)
KEY_WORD:寿都町_調査応募検討_:神恵内村_文献調査_: