[2024_07_01_07]離れた場所で地震が活発化 半島西側や佐渡沖(東奥日報2024年7月1日)
 
参照元
離れた場所で地震が活発化 半島西側や佐渡沖

 04:00
 元日の能登半島地震以降、6月末までに周辺で観測された震度1以上の地震は1800回を超えた。当初の震源からやや離れた半島西側の沖合や新潟県佐渡島西方沖などでは、昨年までと比べ顕著に増えており、東北大の遠田晋次教授(地震地質学)は「元日の地震に誘発されたとみられる。今後(こうした地域で)大きな地震が起きる可能性を想定しておく必要がある」と警鐘を鳴らす。
 元日の地震は、半島北側を東西方向に走る複数の海底断層が連動したとみられ、震源域は最長150キロに及ぶ。遠田教授によると、直後の1カ月ほどは震源域近くで多数の地震が発生。その後は6月3日に石川県で最大震度5強を観測したものの、次第に減ってきているという。
 一方で、震源からやや離れた場所で活発な状態が続く。元日から3カ月間の地震発生数を、過去2年間と比較したところ、半島西側の石川県志賀町の沖合で数百倍、佐渡島西方沖で数十倍となった。石川県かほく市から七尾市に延びる主要活断層「邑知潟(おうちがた)断層帯」(全長約44キロ)の近くでも増加している。
 遠田教授は「計算によると、元日の地震でこれらのエリアの断層にひずみが加わった」と指摘する。マグニチュード(M)7クラスの大きな地震も想定され、津波にも警戒が必要だ。雨の多い季節を迎え、「地面が水を含むと、地震で斜面崩壊が起きやすくなる」と土砂災害への注意も呼びかけた。
KEY_WORD:能登2024-佐渡沖に「割れ残り」海底活断層の恐れ_:NOTOHANTO-2024_: