[2024_05_27_06]「原発と人 共存できない」 珠洲建設で反対運動 塚本住職 2次避難先 加賀で訴える(中日新聞2024年5月27日)
 
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「原発と人 共存できない」 珠洲建設で反対運動 塚本住職 2次避難先 加賀で訴える

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 珠洲市で計画され、2003年に凍結された「珠洲原発」の建設反対運動の中心となった同市高屋町の円龍寺住職の塚本真如(まこと)さん(78)が26日、能登半島地震の影響で2次避難している加賀市内で講演し、「地震大国の日本では原発と人間の営みは共存できない」と訴えた。 (小川祥)
 珠洲原発は関西、中部、北陸の3電力会社が1976年、珠洲市の高屋地区や寺家地区に100万キロワット級の大型原発を建てる計画を発表。反対した住民らが運動を展開し、03年に計画は凍結した。塚本さんらは原発の計画が明らかになってから原発について勉強を重ね、反対運動を展開した。
 塚本さんは被災し、1月から加賀市山代温泉の旅館「加賀百万石ホテル」に2次避難を余儀なくされている。
 同市文化会館であった講演会で塚本さんは、原発建設に反対する住民らの土地を共有地にすることで、電力会社による切り崩しを防いだことなどを説明した。
 運動中は「推進派をけなすことだけはしてはいけない」と反対派を諭したことで、原発への賛否で二分された高屋地区が計画凍結以降も住民の良好な関係を維持できたことを紹介した。
 塚本さんは、かつての運動を振り返り「大層なことはやっていない」としつつ、「目先の利益だけを追い求めてはいけない。1月の地震を経て、信念だけは捨ててはいけないことなんだとようやく分かった」と語った。
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