[2024_02_06_01]能登の揺れ再現し、次世代原子炉の免震性能を実験…水に浮かせる建屋で振動抑制(読売新聞2024年2月6日)
 
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能登の揺れ再現し、次世代原子炉の免震性能を実験…水に浮かせる建屋で振動抑制

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 能登半島地震の激しい揺れを再現して、次世代小型原子炉の建屋の免震性能を確かめる実験が6日、世界最大級の震動実験施設「E―ディフェンス」(兵庫県三木市)で行われた。
 経済産業省は、出力の小さい原子炉を単体や複数連結した状態で発電する「小型モジュール炉」(SMR)の実証炉を2040年代に稼働させる目標を掲げており、日本原子力研究開発機構などがSMR向け建屋の免震構造を研究している。
 水を張った巨大なプールに建屋そのものを浮かせる浮体式の免震構造を開発中で、今回、15分の1サイズながら重さ18トンの模型建屋(縦9メートル、横3メートル、高さ5メートル)を使った実験を初めて行った。
 実験用プール(縦16メートル、横4メートル、高さ5メートル)に模型を浮かせ、能登半島地震で観測された揺れを再現したところ、建屋に伝わる振動が大幅に抑えられることを確認。建屋下部に入れた空気が、水の波動を吸収するバネのような役割を果たしているという。
 同機構高速炉・新型炉研究開発部門の早船浩樹・副部門長は「浮体式は地震に強く、あらゆるタイプの原子炉に適用可能だ。実用化を提案していけるよう研究を進めたい」と話した。

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