[2023_12_21_08]島根原発2号機施設で男性死亡 工事中にコンクリート落下し下敷きに(山陰中央新報2023年12月21日)
 
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島根原発2号機施設で男性死亡 工事中にコンクリート落下し下敷きに

 21:04
 21日午後2時半ごろ、中国電力島根原発2号機(松江市鹿島町片句)の廃棄物処理施設で、基礎を強化する工事をしていた松江市春日町、協力会社社員の男性が落下したコンクリート塊の下敷きとなり、搬送先の病院で死亡が確認された。事故を受け、中電は原発内の工事を全て停止。各現場で安全を確認できた工事から再開するが、原因究明に時間がかかれば、来年8月を目指す2号機の再稼働時期に影響を及ぼす可能性がある。
 中電島根原子力本部によると、工事は廃棄物処理建物の液状化を防ぐ安全対策工事の一環で、再稼働のために必要という。
 松江署によると、作業員9人が建物下部の土砂をかき出してコンクリートを投入し、掘削した地中にある基礎の鉄柱を切断する作業を行っていた。
 施設下の地中で男性が作業していたところ、建物の基礎構造に付着していたコンクリートの塊が2メートル上から落下したという。大きさは縦5・2メートル、横1・4メートル、厚さ0・15メートル。コンクリートは掘削に伴い、むき出しになっていた。
 島根原子力本部の吉川正克広報部長は「ご冥福を心よりお祈りし、ご遺族の皆さまに心からお悔やみ申し上げる。今後、事故原因の早期究明に努め、再発防止を図る」とコメントした。
 現場は原子炉建物に隣接しているが、管理区域外だった。
 島根原発内での死亡事故は2010年4月、協力会社の男性が建設中の3号機建屋の原子炉圧力容器内で転落死して以来となる。(井上雅子)
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