[2023_10_17_03]再生可能エネルギーの出力制御(北海道電力2023年10月17日) |
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当社は、北海道内における電力の需給バランスの安定・維持に留意しながら、再生可能エネルギーの導入拡大に積極的に取り組んでいます。 しかしながら、今後も再生可能エネルギー発電設備の導入が継続的に拡大し、あらかじめ定められたルール(優先給電ルール)に基づき、当社電力系統に接続している火力発電設備の出力制御や揚水発電設備の運転、地域間連系線を活用した広域的な系統運用等の対策によって需給バランスの維持に努めてもなお、供給が需要を上回る場合には、再生可能エネルギー発電設備等の出力制御が必要となります。 出力制御とは 当社は太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーの導入拡大の取り組みを積極的に進めています。 2022年4月末時点の、北海道エリアの再生可能エネルギー連系量は、太陽光発電が216万kW、風力発電が58万kWに達する見込みです。 この再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、北海道でも工場の稼働停止などにより電力需要が低下するゴールデンウィークなどにおいて、晴天による太陽光発電の稼働増などが重なった場合、再生可能エネルギーの出力制御が必要となる可能性が出てきています。 (2022年のゴールデンウィーク期間中の最小需要は240万kWを想定) 【図:北海道エリアの電力需要に対する太陽光・風力発電の導入量】 電力の安定供給のためには、電力需要と発電出力(供給)のバランス(需給バランス)を保たなければなりません。この需給バランスが崩れると、電力系統に連系する発電所の運転が不安定となり、広域的な停電が発生するおそれがあります。 【図:常に「電力需要=発電出力」(周波数を50Hzに維持)】 再生可能エネルギーの導入拡大が進む中、当社は、北海道エリアの需給バランスを維持するため、火力発電所などの発電出力の抑制、揚水式水力発電所の揚水運転や本州方面へ送電を行うなどの対策を行い、電力の安定供給に努めています。 これらの対策を行ってもなお、発電出力が需要を上回り、北海道エリアの需給バランスを維持できないと想定される場合に、当社は、法令等に定められる「優先給電ルール」に基づき、太陽光発電や風力発電の出力制御をお願いすることとしています。 【図:ゴールデンウィーク期間の需給バランス想定(1日の状況)】 【図:優先給電ルールに基づく対応】 需給バランスを模式的に水道のイメージで表すと下図のようになります。 冬季など電力需要が多い時期に、太陽光・風力発電の発電量が増えた場合、需給バランスを維持する(下図では、水が溢れないようにする)ために、火力発電所などの発電出力を抑制し、全体の流入量(発電出力)と流出量(電力需要)のバランスを維持します。 【図:電力需要と発電出力のバランス(需給バランス)のイメージ】 〜冬季など電力需要が多い時期〜 一方、電力需要が低下するゴールデンウィークなどにおいては、太陽光・風力発電の発電量が増加した場合、需給バランスを維持する(下図では、水が溢れないようにする)ために、「優先給電ルール」に基づき、火力発電所などの発電出力の抑制、揚水式発電所の揚水運転や本州方面へ送電を行うなどの対策を行います。それでもなお、余剰電力が発生する場合は、太陽光発電や風力発電の出力を制御する必要があります。 【図:電力需要と発電出力のバランス(需給バランス)のイメージ】 〜ゴールデンウィークなど電力需要が少ない時期〜 再生可能エネルギーの出力制御は、お客さまに安定した電気をお届けするために不可欠な対応です。再生可能エネルギーの導入拡大が進むにつれ、一時的に出力制御が行われる時間帯が生じますが、一年を通して見た全体的な再生可能エネルギーの発電量(蛇口の水量)は増加することになりますので、多くの再生可能エネルギーを受け入れるために必要な取り組みとなります。 当社では、今後も電力の安定供給に努めながら、更なる再生可能エネルギーの導入拡大に取り組んでまいりますので、皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。 (後略) |
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