[2023_10_09_08]アフガニスタン地震 2000人以上死亡 支援行き渡るか懸念も(NHK2023年10月9日)
 
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アフガニスタン地震 2000人以上死亡 支援行き渡るか懸念も

 6時22分
 アフガニスタン西部で7日発生した、マグニチュード6.3の地震で、現地で実権を握るイスラム主義勢力タリバンの暫定政権は、これまでに2000人以上が死亡したとしています。アフガニスタンでは女性への抑圧を強めるタリバンが復権して以降、国際社会からの支援が滞っていると指摘されていて、被災者に十分な支援が行き渡るのか懸念されます。
 アフガニスタンでは7日、西部を震源とするマグニチュード6.3の地震が2回発生し、現地で実権を握るタリバンの暫定政権は、これまでに2053人が死亡したとしています。
 暫定政権は被害の大きかった西部ヘラート州を中心に倒壊した建物にとり残された人の捜索にあたるとともに、テントを配るなどの支援を行うとしています。
 一方、アフガニスタンでは地震の前から、国連の推計で人口の3分の2以上が食料不足などにより人道支援を必要としていて、さらにタリバンが女性への抑圧を強めているため国際社会からの支援が滞っていると指摘されています。
 被災者に十分な支援が行き渡るのか懸念される中、暫定政権の担当者は8日、首都カブールで行われた記者会見で「子どもやお年寄り、女性を含む多くの人が被災した。国際的な組織にも、人々の命を助けるため支援してほしい」と述べ、国際社会に支援を求めました。

 被災者「毛布も食料も水もない 緊急の支援が必要」

 アフガニスタン西部のヘラート州で被災した男性は、地震発生時の状況について、「外にいたら地震が起きて、大きな揺れが20秒から30秒ほど続いた。家の中にいた人たちは、建物が崩れて、逃げることができなかった。残った建物も、次の大きな地震ですべて倒壊してしまった」と証言しました。
 男性はその後、ほかの住民とともに、がれきの中から18人を救助し、病院に運んだということですが、「多くの人たちがいまも倒壊した家の下にいて、助け出すことが出来ない」と現地の厳しい状況を語りました。
 その上で、「夜はとても寒いが、外で過ごした。毛布も、食料も水もなく、緊急の支援が必要だ」と話し、現地で実権を握るタリバンの暫定政権や国際社会に支援を訴えました。
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