[2023_09_07_07]地震の陰に「地下の水」 能登半島が研究の最前線(毎日新聞2023年9月7日)
 
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地震の陰に「地下の水」 能登半島が研究の最前線

 地震の陰に水の作用あり――。近年、地下の水(流体)が地震発生に深く関わるメカニズムが明らかになってきた。研究者たちの視線は今、2020年末から突如、地震活動が活発化した石川県・能登半島に注がれている。
 11年3月、三陸沖を震源に発生した東日本大震災。このとき、東北地方の陸地は東西方向に約4メートル広がった。東西から圧縮する力が弱まったことで、内陸の地震は誘発されにくくなると考えられた。ところが、不思議な現象が起きた。福島・山形県境や仙台市の西側など複数の地点で、数日後から地震が観測され始めたのだ。さらに、その震源域は深部から徐々に浅い場所へと移動していた。
 なぜか。東北大の吉田圭佑助教(地震学)らの研究で見えてきたのが、地下深くの水の存在だ。巨大地震をきっかけに浅い場所へ上昇し、内陸の地震を誘発した可能性があるという。(後略)
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