[2023_08_23_14]処理水海洋放出 青森県漁連会長「対策確実に」 宮下知事「説明尽くせ」 (東奥日報2023年8月23日)
 
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処理水海洋放出 青森県漁連会長「対策確実に」 宮下知事「説明尽くせ」

 東京電力福島第1原発処理水の海洋放出を24日に開始する政府方針を受け、青森県漁連の二木春美会長は22日、青森市内で記者会見を開き、岸田文雄首相に向けて「(風評、漁業者支援対策の)確実な履行を強く求める」との声明を出した。宮下宗一郎知事は東奥日報などの取材に「やむを得ない判断だが、政府は科学的根拠を持って説明を尽くし、中長期的に漁業者の声に向き合ってほしい」と述べた。
 二木会長は21日に全漁連の一員として、岸田首相に改めて反対の立場を伝えたばかり。会見では「びっくりして言葉も出ない」と率直に語った。「漁業者は安心して漁業を継続することが唯一の望み」と話す一方、漁業者が反発を強めると、処理水は危ないとの風評をかえって助長しかねないーと懸念。「放出は長期間続補償がどうなるかは分からない」と不安も口にした。
 宮下知事は計画が約30年に及ぶことを踏まえ、「いつの時点でも『大丈夫だ』という根拠を示すことが大事」と指摘。「風評被害に知事が触れること自体が外国政府に政治利用される可能性がある」としつつ、「福島や日本のため、風評を乗り越えるために国全体で今こそ結束すべきだ」と述べた。
 (都築理、佐々木大輔)
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