[2023_08_17_04]反対派落胆、建設業者は期待 長崎・対馬 最終処分調査請願採択(東奥日報2023年8月17日)
 
参照元
反対派落胆、建設業者は期待 長崎・対馬 最終処分調査請願採択

 長崎県対馬市議会で16日、原発から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に向けた文献調査の受け入れ促進の請願が採択されると、議場に詰めかけた反対派の市民ら約20人は大きなため息をつき「致命傷だ」と肩を落とした。一方、請願を提出した建設業団体は「議会の意見を尊重してほしい」と比田勝尚喜市長の決断に期待した。
 「残念と言うより情けない」。傍聴席で議論を見守った「文献調査に反対する市民の会」の共同代表多田小夜子さん(69)は憤った。漁業や観光業では風評被害への懸念が強く「自治体側から調査の扉を開けてしまえば、最終処分場誘致まで進められてしまう」と危機感をあらわにした。
 同じく反対する別の市民団体代表の上原正行さん(78)は「市長の判断で『ノー』と言ってもらうしかない」と望みをかけた。
 請願を出した建設業団体の幹部は取材に対し「調査受け入れが対馬の将来ビジョンの一翼を担ってほしい。(採択で)希望が通って良かった」と話した。
KEY_WORD:対馬_最終処分場誘致_: