[2023_07_21_03]福島県漁連の幹部が処理水放出に使う設備を初視察(NHK2023年7月21日)
 
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福島県漁連の幹部が処理水放出に使う設備を初視察

 東京電力福島第一原子力発電所にたまる処理水を薄めて海に放出する計画をめぐって、反対している福島県漁連の幹部たちが20日、政府側の働きかけに応じて現地を訪れ、放出に使う設備を初めて視察したことが関係者への取材でわかりました。県漁連は放出への反対は変わらないとしていますが、政府は引き続き説明を重ねて理解を得たい考えです。
 政府は、福島第一原発にたまるトリチウムなどの放射性物質を含む処理水について、基準を下回る濃度に薄めてことし夏ごろから海への放出を始める方針で、具体的な放出時期について詰めの検討を進めています。
 いっぽうで、福島県漁連に対しては2015年に「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」とする方針を文書で示していて、放出に反対している県漁連などから理解を得られるかが焦点となっています。
 こうした中、20日に福島県漁連の野崎哲会長など幹部が福島第一原発を訪れ、放出に使う設備の状況を初めて視察したことが、関係者への取材でわかりました。
 今回の視察は工事や検査が完了した現地の状況を見てほしいとする政府側からの働きかけを受けたもので、県漁連の幹部による現地の視察はおよそ3年ぶりです。
 県漁連は「放出を了解するための手続きではなく、反対する姿勢は変わらない」としていますが、政府は引き続き安全性の確保や風評対策について説明を重ねて理解を得たい考えです。
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