[2023_07_07_12]河川堤防門の4割に安全規定なし 消防団、豪雨で被災恐れ(共同通信2023年7月7日)
 
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河川堤防門の4割に安全規定なし 消防団、豪雨で被災恐れ

 河川堤防に設けられた開閉式ゲートの4割は、豪雨時に門扉の閉鎖に当たる消防団員らの安全配慮規定がないことが7日、総務省行政評価局の調査で分かった。東日本大震災では、海岸の水門閉鎖に向かった多数の団員が津波の犠牲になった。現状では同様の事態が起きかねず、危険があれば閉鎖より避難を優先するルールの明確化を国土交通省に勧告した。
 堤防のゲートは「陸閘」(りっこう)と呼ばれ、平時は人や車が通行し、河川氾濫の恐れがあると閉鎖する。1級河川と2級河川には計約2500基あり、国や都道府県が管理。このうち浸水危険性が高い地域にある110基を抽出し、昨年1月から今年7月に調査した。
 門扉の操作は、国や都道府県が市町村を通じ、地元の消防団や自治会などに委託するケースが多い。評価局が委託先との協定書などに「閉鎖が間に合わない場合は、避難を最優先する」といった規定があるかどうか調べた結果、42%に当たる46基は存在しなかった。理由は「危険が及ぶ切迫した状況となる可能性は低い」「閉鎖に時間がかかる大規模な施設ではない」など。
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