[2023_04_12_02]規制委 再報告を要求 原燃・監視中断 「対策が不十分」(東奥日報2023年4月12日)
 
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規制委 再報告を要求 原燃・監視中断 「対策が不十分」

 原子力規制委員会は11日、都内で開いた定例会合で、六ヶ所再処理工場(六ヶ所村)の部屋の照明が消え国際原子力機関(IAEA)の監視が中断した問題を巡り、事業者の日本原燃に再発防止策を再提出させることを決めた。原燃の原因分析や対策を不十分と判断をした。
 山中伸介委員長は、14日に行う原燃経営層との意見交換の場で、核物質が核兵器に転用されていないか確認する「保障措置」への認識を聴取する方針を示した。
 報告書の評価を担う原子力規制庁は、部署間の連携不足が一因とする報告に対し、照明の維持・管理に責任を持つ部署や役割業務の記載や、連携が適切にできていなかった原因の分析など、検証が不十分で「妥当性を判断できない」と指摘。工場全体の業務を把握する工場長が保障措置に関わる作業情報を共有するとした再発防止策も、内容や根拠が不明確と述べた。
 規制委の伴信彦委員は、照明の電球切れが年単位で放置されていたことを問題視し、原燃の再発防止策には具体性がないと断じた。
 監視中断は1月下旬、使用済み核燃料を扱う、厚いコンクリートで覆われた部屋で発生。分電盤の点検で照明を消した際、予備用の照明三つが全て球切れで、2時間にわたり監視カメラに何も映らない状態になった。原燃は規制委の指導文書を受け、原因と再発防止策を示した報告書を3月下旬に提出していた。
 (加藤景子)
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