[2023_04_11_01]中間貯蔵 審査ほぼ終了 規制庁「6月にも認可」(東奥日報2023年4月11日)
 
参照元
中間貯蔵 審査ほぼ終了 規制庁「6月にも認可」

 原子力規制委員会は10日、使用済み核燃料中間貯蔵施設(むつ市)の審査会合を開き、設計・工事計画認可(設工認)と保安規定の変更申請について「技術的な論点はない」と認め、一連の審査がほぼ終了した。原子力規制庁によると、事業者のリサイクル燃料貯蔵(RFS)が今後、申請書を補正し、内容に問題がなければ6月ごろにも認可となる見込み。ただ、最終検査に用いる燃料キャスク(貯蔵容器)の搬入見通しは立っておらず、事業開始時期は不透明だ。
 RFSは会合で、規制側の指摘を受けて検討した保安規定の修正内容を説明、さらに、社内の役割分担をより明確にするため組織改編する計画を示した。設工認では、新たに追加した地震動が既に許可を得た評価結果を満足し、施設の改造が不要であることを確認。数値の誤記も訂正した。規制側は「新たな論点が見つかればあらためて会合を開く」とした。
 施設は現在、安全対策工事中で、年度内に終了するという。RFS側は事業開始目標を暫定的に2023年度とし、保安規定認可の見通しが得られた時点で具体的な目標時期を見極めるとしてきた。担当者は取材に対し「まだ見通しが立ったという段階ではない」と回答。補正の提出時期も未定という。
 事業開始前には、地元自治体と安全協定を結んだ上で、実際の燃料を入れたキャスク1基を東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)から運び込み、最終検査などの手続きを行う。ただ、同原発では規制委による核燃料の移動禁止命令が継続中で、むつへの燃料搬入の条件は整っていない。
     (加藤景子)

KEY_WORD:MUTSU_RECYCLE_:KASHIWA_: