[2023_04_06_02]原燃社長に聞き取りへ 再処理工場 審査資料不備 規制委 「工程ありき」(東奥日報2023年4月6日)
 
参照元
原燃社長に聞き取りへ 再処理工場 審査資料不備 規制委 「工程ありき」

 原子力規制委員会は5日の定例会合で、六ヶ所再処理工場(六ヶ所村)の認可審査で日本原燃の申請書に大量の不備が発覚した問題を巡り、「スケジュールありき、工程だけが重要視されていたようなことも大きな原因と考えられる」(田中知委員)と指摘した。管理体制について増田尚宏社長に聞き取りを実施することを申し合わせた。
 認可申請書約6万ページのうち、約3100ページで誤記や落丁、記載漏れが発覚。会合で原子力規制庁は原因分析として、「経験と実績を踏まえた計画や工程にはなっておらず、提出期限だけがかなり重要視された結果として(原燃は)必要な確認を怠った」と報告した。
 審査担当の田中委員は「申請書の作成現場で『経営層に言っても工程が見直されないと考えた』ことなども原因で、社長のマネジメントがそういった考えを起こさせたとも考えられる」と指摘。増田社長に対する意見の聴取を求めた。
 山中伸介委員長も同日の記者会見で「不適切な日程を設定したことが一つの原因のようなので社長との面談で確認したい」とした。聞き取りは、早ければ今月中にも実施される見通し。
 増田社長は3月末の記者会見で、工程ありきだったのではないかとの指摘を否定。原燃は5日の取材に「規制委の指摘や要望については今後真摯に対応していく」とコメントした。
 (佐々木大輔)
KEY_WORD:再処理_完工26回目延期_:ROKKA_: