[2023_02_22_04]原発60年超運転に向けた国民説明への具体策、示されず 原子力規制委の検討チームが初会合(東京新聞2023年2月22日)
 
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原発60年超運転に向けた国民説明への具体策、示されず 原子力規制委の検討チームが初会合

 2023年2月22日 20時47分
 原子力規制委員会は22日、原発の60年超運転に向けた新たな規制制度の詳細を議論する検討チームの初会合を開いた。新制度の分かりやすい情報発信について、1カ月後をめどに概要をまとめる方向性となったが、具体策は示されなかった。60年超運転の審査内容の詳細も検討を続けるとした。
 会合には、制度の見直しに反対している石渡明委員も出席。「原則40年、最長60年」とする現行法の運転期間の定めについて、石渡委員は「一定の期間に達したら運転できないという(現行の)規定にしておいたほうがいい」とあらためて反対した。
 60年超の運転に対する審査内容は方向性がまとまらず、今後も月に2〜3回ほどの会合を開いて議論を続けるとした。
 岸田文雄首相は17日の閣議後、新制度について規制委内で意見が割れていることを踏まえ、「国民の不安を払拭するため、しっかりした説明ができる準備を進めた上で、法案の閣議決定をするべきだ」と関係閣僚に指示。この日の検討チームでも情報発信が議題になったが、どのような内容をどのように発信していくのか、具体論にはならなかった。
 山中伸介委員長は22日の記者会見で、検討チームの会合に出席せず議論の詳細は確認していないとした上で「現時点で、国民に対して分かりやすい資料ができたとは思っていない」との認識を示した。(小野沢健太)
KEY_WORD:石渡明氏原発60年超運転に反対_: