[2022_10_15_03]復興庁の風評対策有識者会議、第2回以降非公開に 初回から一転(福島民友2022年10月15日)
 
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復興庁の風評対策有識者会議、第2回以降非公開に 初回から一転

 秋葉賢也復興相は14日の閣議後記者会見で、東京電力福島第1原発事故の風評被害対策を検討する有識者会議について、17日に開催予定の第2回会合以降は報道陣に非公開で行うと発表した。理由について「忌憚(きたん)ない意見を頂くため」と説明したが、今月3日に開いた初会合は公開しており、消極的な広報姿勢に転じた格好だ。
 有識者会議は、広報やメディア研究の専門家ら9人で構成。来春にも福島第1原発で発生する処理水の海洋放出の開始が予定される中、専門家の発想や提案を踏まえ「より効果的に伝わるための手法を検討する」(秋葉氏)との名目で設置された。

 「言いづらい点も」

 秋葉氏は記者会見で「公開が前提だと(有識者が)言いづらい点もある。非公開が望ましいと判断した」と繰り返し強調した。有識者から非公開を求める意見があったかどうかを問われると、当初は「要請があったという話は聞いていない」と述べる一方、「ただ、先生方(有識者)によっては(会議で)提示する資料を非公開にしたいという要請があったと伺っている」と曖昧な説明に終始した。公開された初会合に関し「前回も非公開」と発言した直後に担当職員から「前回は公開」と指摘を受ける一幕もあった。

 政府関係者も困惑

 有識者の発言内容の公開についても、秋葉氏は会見冒頭で「私から後日報告する」と述べたが「当日の会議後に公表したい」などと二転三転した。政府関係者からは「第1回会議と同様に公開しても特に問題はないのでは」と困惑の声も聞かれた。
 復興庁は年内に複数回会合を開き、来年1月をめどに有識者の提案を踏まえ具体的な情報発信手法をまとめる方針。
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