[2022_05_28_03]「東海第二原発」を再稼働してはいけない5つの問題 (その3) 地震と津波の想定が問題にならないほど過小 建屋などは建設時の強度で作られている 建屋の耐震強度を上げた訳ではないことに注意が必要 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)(たんぽぽ2022年5月28日) |
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問題3:地震と津波の想定が問題にならないほど過小であること (1)建設時は270ガル、現在は1009ガルに引き上げ 設計時の「270ガル」に対して今では基準地震動は「1009ガル」に引き上げられ、高い耐震性があるとされている。 ところがほとんどの構造物の強度は変わっていないし、圧力容器や格納容器も同じ強度で、基準地震動にさえ耐えられない可能性が高い。 (2)建屋などは建設時の強度で作られている 建設時の270ガルで耐震設計を行った建屋や圧力容器、格納容器を、1009ガルの設計で造り直したのではなく、1009ガルの揺れに耐えられると計算上示したに過ぎない。 建設物の建屋の耐震強度を上げた訳ではないことに注意が必要だ。 (3)耐震補強は「補強」であって必ずしも強度が上がるとは限らない 配管類や内装などは交換や補強が出来るので、1009ガルの揺れに相当する力の発生を想定した強度に造り直したり補強したとされるが、かえって共振を起こしたり新たに破断する箇所が移動するだけなどで、必ずしも強度が上がるとは限らない。 (4)津波の最高水位を標高17.1mと設定し防潮堤を20mで建設 津波想定を引き上げた結果、巨大な防潮堤を作ることになったが、それでも越流する海水に対しては、電源設備の高所設置や排水設備の設置などが対策としている。 しかし、地盤が液状化し津波の圧力で破損や浮き上がりが起きることなどは想定していない。 (5)30mから50mの津波も想定すべき地点だ 津波の想定が20m程度というのは、この海域で発生しうる巨大津波を想定したのでは過小評価である。 (その4)に続く (初出:月刊たんぽぽニュース5月号) |
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