[2022_04_07_01]原発事故の健康被害「なかったことにするな」 立民・阿部氏がEU書簡への政府対応で批判(神奈川新聞2022年4月7日)
 
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原発事故の健康被害「なかったことにするな」 立民・阿部氏がEU書簡への政府対応で批判

 小泉純一郎氏ら首相経験者5人が欧州連合(EU)に送った「福島第一原発の事故で多くの子どもが甲状腺がんに苦しんでいる」などとした書簡を巡り、岸田文雄首相、山口壮環境相らが「不適切」と断じたことについての議論が7日の衆院原子力問題調査特別委員会であった。立憲民主党の阿部知子氏(神奈川12区)は「健康被害をなかったことにするのはおかしい」と政府を批判した。
 阿部氏は「環境省の援助で福島県が続けてきた健康調査で発症率の高さが示されている。過剰診断が行われていないことも明らかにすべきだ」とただした。務台俊介環境副大臣は「過剰診断という明確な定義はない。学会のガイドラインに沿った診断や治療が行われているとの認識だ」と答弁。阿部氏は「簡単に因果関係を否定しては歴史に恥じることになる」と指摘した。
 書簡をめぐっては山口環境相が小泉、細川護熙、菅直人、鳩山由紀夫、村山富市の首相経験者5氏へ「適切ではない」とする抗議文を送付。岸田首相も2月2日の衆院予算委員会で「誤った情報を広め、差別や偏見の助長が懸念される。適切ではない」などと答弁している。(有吉 敏)
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