[2021_12_21_04]発生1日後の想定避難者数は139万人 千島・日本海溝地震(毎日新聞2021年12月21日)
 
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発生1日後の想定避難者数は139万人 千島・日本海溝地震

 北東北沖の日本海溝沿いとその北に連なる千島海溝沿いで起きる二つの巨大地震について、内閣府は21日、被害想定を発表した。
 大勢の犠牲者が生じ、多数の建物が壊れ、甚大な経済的被害に見舞われる。そうした大地震が発生すれば、一人一人の暮らしから地域のライフライン、交通網に至るまで、さまざまな影響が出る。
 例えば地震の発生直後は、避難者を収容しきれない避難所もあるため、相当数は空き地や公園など避難所以外の場所に避難することになる。冬季の場合は低体温症や凍死のリスクが生じる。避難者数は地震の発生1日後が最大で、日本海溝地震が約90万人、千島海溝地震は約49万人に上る。食料、飲料水の供給は家庭内備蓄や公的備蓄などに頼るため、物資が不足する避難所も出てくる。
 発生3日後には、在宅の被災者が物資の不足や断水などを理由に避難所に移動する場合も。日数が経過するにつれ、食料や物資の配給ルール、場所取りなどでトラブルが発生する。
 津波による浸水や倒壊で立ち入れなくなる自治体庁舎もあり、災害への初期対応から支障が出てくる。ライフラインの損害は甚大で、生活環境の悪化により、高齢者や配慮が必要な人たちに大きな負荷がかかる。
 原発は地震発生と同時に運転を停止し、津波で数十センチ以上浸水した火力発電所もほぼ運転停止する。日本海溝地震で最大22万軒余、千島海溝地震で最大8万軒超が停電に見舞われる。計画停電となる場合もある。
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