[2021_11_09_03]柏崎刈羽原発での重大事故発生を想定 児童の避難や自治体間の連携を確認 新潟県の原子力防災訓練(テレビ新潟2021年11月9日)
 
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柏崎刈羽原発での重大事故発生を想定 児童の避難や自治体間の連携を確認 新潟県の原子力防災訓練

 柏崎刈羽原発での重大事故発生を想定した新潟県の原子力防災訓練が11月9日から始まりました。訓練は3日間に分けて実施され、延べ約18万人が参加します。
 訓練は震度6強の地震で柏崎刈羽原発7号機の炉心が損傷し、放射性物質が放出される想定で行われました。

≪訓練での花角知事≫
 「すべての電源を失い、全面緊急事態に至る可能性があり、予断を許さない状況であります」
 原発事故発生の知らせを受け、県は災害対策本部を設置。原発が立地する柏崎市などとオンラインで結んで住民の避難準備状況などについて共有しました。
 今回の訓練は参加者の対応力を高めるため、一部の内容が事前に知らされていません。

≪訓練の様子≫
 「この状況ですので、原子炉に注水が完全にない状態。時間とともに原子炉の水位…水の量が減っていく。発電所から入った状況になっております」
 「現時点では注水ができない状態…」
 事態が進行して迎えた午前11時40分には…

≪訓練の様子≫
 「原子力災害対策特措法・第15条第2項の規定にもとづき原子力緊急事態宣言を発する」
 国が緊急事態宣言を発出…。これにより原発から半径5キロ圏内の住民は避難、30キロ圏内の住民は屋内退避となります。
 原発から半径30キロ圏内にある柏崎市の大洲小学校では児童を迎えに来た保護者に引き渡す訓練が行われました。30キロ圏内にある小学校での訓練は初めてです。

≪児童の保護者≫
 「原発からそこまで近い感じがなかったんですけど、この辺も訓練が必要なエリアなのかなというのは初めて感じました」
 その後、『原発から放射性物質が放出された』との知らせを受けて児童の引き渡しを中止し、バスで一斉に安全な地域に避難する訓練も行われました。
 9日は放射性物質による影響を調べる緊急モニタリング訓練も実施されました。柏崎市の赤坂山浄水場では今回初めて飲料水の調査訓練が行われ、防護服を着た調査員が採取する手順などを確認していました。
 また、柏崎市にある県放射線監視センターでは空気中の放射線量をマップ上に表示…。住民が安全に避難できるルートの割り出しなどが行われました。

≪花角英世知事≫
 「訓練のレベルは上がってきて、シナリオも複雑化してきている。どういうところにまだ問題が残っているのか、その点をしっかり分析・評価して、さらに対応力の向上につなげていきたい」
 新潟県の原子力防災訓練は11月11日と13日にも実施されます。
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