[2021_10_27_01]北海道・寿都町長6選の片岡氏 核のごみ問題「住民投票で意思確認」(毎日新聞2021年10月27日)
 
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北海道・寿都町長6選の片岡氏 核のごみ問題「住民投票で意思確認」

 原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定を巡って文献調査が進む北海道寿都町の町長選で、小差で6選を果たした現職の片岡春雄氏(72)が27日、町役場に登庁し、「核のごみを心配する方も相当いる。謙虚に受け止め、6期目の行政運営をしたい」とあいさつした。26日夜には「選挙によって調査の信任を得たとは思っていない」とも語り、住民投票で町民の意思を確認する方針を改めて強調。反対派住民との融和を図る考えも示した。
 片岡氏は26日夜、6選を決めた後、町内の事務所で支持者らを前にあいさつ。調査に反対する新人で元町議の越前谷由樹氏(70)との票差が235票だったことを念頭に「核のごみは大変厳しい案件だと改めて感じた。次の概要調査前に住民投票で皆さんの意見を聞き、(是非を)判断したい」と語った。
 越前谷氏を支援した住民団体「子どもたちに核のゴミのない寿都を!町民の会」は反対活動を継続する方針で、核のごみ問題を巡る町の分断はさらに長期化する恐れもある。
 片岡氏は26日夜、「私の思いが今回の選挙で伝わっていない現実も目の当たりにした。落ち着いて皆さんと勉強会、説明会をしたい」と記者団に語り、核のごみに関する説明会を改めて開く考えを表明。そのうえで「町への愛情は皆同じだと思う。選挙は終わったのでお互い冷静になり、わだかまりがないよう進めたい」と述べ、分断解消を図る考えも示した。【高山純二】
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