[2021_05_20_10]火災は化学反応原因 六ケ所・核物質管理センター(東奥日報2021年5月20日)
 
 公益財団法人・核物質管理センターの六ヶ所保障措置分析所(六ヶ所村)で発生したグローブボックス(放射性物質を扱う密閉装置)内の火災を巡り、同法人は19日までに原因を推定し、公表した。出火したのはグローブボックス内にあった、廃棄物を入れる塩化ビニール製の袋で、同法人は、袋の底に残存していたわずかな試薬が混ざり合い温度が上昇、さらに粉末消火剤や硝酸、分析試薬などが化学反応して発火した可能性が高いと結論付けた。
 火災は3月16日に発生。日本原燃・六ヶ所再処理工場にある分析所で、作業の準備中に袋から発火した。消火に当たった職員2人のうち1人の顔に微量の放射性物質が付着したが、すぐに拭き取つたため内部被ばくはなかったという。
 同法人は4月28日に火災原因を公表した。再発防止策として、グローブボックス内で発生した廃棄物は水で洗浄し試薬が付いていない状態で捨てるなど、廃棄物の取り扱いに関わるマニュアルを定めた。また、消火手順などを見直し、消火に用いる砂などを配備した。   (加藤景子)
KEY_WORD:ROKKA_: