[2020_12_18_03]福井・美浜町議長「美浜原発内に使用済み核燃料を」 中間貯蔵候補地探し難航で(毎日新聞2020年12月18日)
 
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福井・美浜町議長「美浜原発内に使用済み核燃料を」 中間貯蔵候補地探し難航で

 電気事業連合会が青森県むつ市の使用済み核燃料中間貯蔵施設を電力各社で共同利用する計画を検討していることについて、関西電力美浜原発が立地する福井県美浜町の竹仲良広・同町議会議長は18日、記者団に、個人の意見とした上で「むつ市の施設では関電の使用済み核燃料は収まり切らず、美浜原発サイト内で乾式貯蔵を推進していきたい」と述べた。再稼働できる環境を整えたい意向があるとみられるが、町内には慎重な意見もあり、議論を呼びそうだ。
 同町議会は「原則40年」の寿命を超える美浜3号機の再稼働に同意することを決め、この日、竹仲議長が戸嶋秀樹町長に報告した。竹仲議長は報告後、記者団の取材に、町議会が2004年に前町長の意向も踏まえて中間貯蔵施設の誘致を決議した経緯に触れ、「誘致決議はまだ生きている」と述べ、地元保管の可能性に言及した。
 福井県内では運転開始から40年を超える美浜3号機と高浜原発1、2号機(高浜町)について、再稼働にむけた地元同意のプロセスが進んでいる。両町議会は同意したが、両町長は判断を示していない。また、県は、関電が県外の中間貯蔵候補地を提示することを同意の条件としており、協議は行き詰まっている。
 また、地元保管について、美浜町内には警戒する声がある。一時期は美浜3号機の廃炉を条件に中間貯蔵施設の受け入れを容認したこともある松下照幸町議は「再度、議会に諮るべきだ。結局は移送先がなくなり、核のごみ置き場になる。交付金頼みをやめた方が、町の将来のためだ」と反対の姿勢を示した。【大島秀利】
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