[2020_12_16_01]青森「MOX燃料工場」完成2年延期へ 24年4〜9月に 7回目の変更 原燃発表(毎日新聞2020年12月16日)
 
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青森「MOX燃料工場」完成2年延期へ 24年4〜9月に 7回目の変更 原燃発表

 日本原燃は16日、原発で使い終わった核燃料を再利用して新しい核燃料に加工する「MOX(モックス)燃料工場」(青森県六ケ所村)の完成が2年遅れて、2024年4〜9月になると発表した。延期は7回目。追加の安全対策工事などが、当初の予定に間に合わないという。
 使用済み核燃料に含まれる再利用できるプルトニウムは、日本原燃の再処理工場(六ケ所村)で取り出され、隣接する加工工場で生産される新しい核燃料(MOX燃料)の原料になる。両工場は、核燃料の再利用を掲げる国の「核燃料サイクル政策」の中核となるが、再処理工場も完成時期を25回も遅らせており、完成は22年4〜9月になる。このため核燃サイクルは当面、足踏みしたままとなる。
 加工工場は今月9日、国の新規制基準を満たし原子力規制委員会の安全審査を通過していた。しかし、審査中に安全対策の工事が中断したため、完成を2年遅らせることにした。現在は地盤工事を終えたところで、建屋の着工は21年春になる見通し。建設費は約3900億円だが、安全対策工事の状況によっては増える可能性があるという。
 日本原燃は、再処理工場が予定通りに完成したら、23年度は年間70トンの使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す。加工工場も予定通りに完成したら、25年度に操業を始める。【塚本恒】
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