[2020_11_28_07]双葉、富岡住民「戻らない」5〜6割 復興庁意向調査(河北新報2020年11月28日)
 
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双葉、富岡住民「戻らない」5〜6割 復興庁意向調査

 復興庁は27日、東京電力福島第1原発事故の避難区域を抱える福島県双葉、富岡両町の住民意向調査結果をまとめた。「戻らない」との回答が5〜6割に上り、2019年の前回調査と比べてほぼ横ばい。避難先に生活基盤が移った実態が改めて浮き彫りになった。
 双葉町の「戻らない」との回答は62.1%で、前回比1.6ポイント減。「戻りたい」は10.8%(0.3ポイント増)、「まだ判断がつかない」は24.6%(0.1ポイント増)だった。
 17年に避難指示が一部解除された富岡町は「戻らない」が0.1ポイント減の48.9%、「戻りたいが戻れない」が2.8ポイント減の16.8%。「既に町で生活している」は9.2%(1.7ポイント増)、「戻りたい」は8.3%(0.1ポイント増)、「まだ判断がつかない」は14.8%(0.6ポイント増)だった。
 双葉町の戻らない理由(複数回答)は「避難先に自宅を建設・購入した」が56.8%で最も多く、「帰還後の医療環境に不安がある」(51.1%)、「避難先の利便性が高い」(39.8%)と続いた。富岡町も同様の傾向がみられた。
 富岡町で既に生活している人に帰還した理由(複数回答)を尋ねたところ、「気持ちが安らぐ」(52.4%)、「水道水などの安全性が確認できた」(38.8%)、「放射線量の低減」「役場機能の再開」(各35.0%)の順だった。
 調査は復興庁と県、2町が今年8〜9月に郵送で実施した。回答率は双葉町49.2%(1486世帯)、富岡町48.2%(3108世帯)だった。
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