[2020_11_03_08]仏で運転員訓練 原燃「来春から」 六ヶ所再処理工場(東奥日報2020年11月3日)
 
 県は2日、青森市のホテル青森で、原子力政策の参考とするため専門家や一般公募委員の意見を聞く「県原子力政策懇話会」を開いた。日本原燃の増田尚宏社長は、7月に審査合格した六ヶ所再処理工場の操業に向けた取り組みの一環として、フランスの再処理工場での運転員訓練について説明し「来春にも派遣したい」と述べた。本来は今春から派遣する予定だったが、新型コロナウイルスの影響で実現していない。
 会合には、オンラインを含め委員20人、国の関係者、事業者、三村申吾知事らが出席した。前半は原子力規制庁が再処理工場の審査結果を報告、後半は事業者が安全対策などを説明し、委員の質問を受けた。
 増田社長は工場の長期停止により運転経験者が減っていることから、仏オラノ社に運転員を派遣し実機の操作、異常時の対応などを経験させたいと説明。技術情報の提供を受けるほか、オラノ社の技術員の六ヶ所常駐、OBの活用なども検討しているとした。
 東北電力の菅原勲原子力本部原子力部部長は、東通原発1号機に導入を検討している「代替循環冷却系」(重大事故時に、放射性物質を閉じ込めた防態で格納容器内の圧力や温度を下げるための設備)について、「基本的な設計方針や運用など具体的な内容を検討中。今後の審査で説明したい」と述べた。
     (加藤景子)
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