[2020_10_30_01]MOX工場 「完工時期含め精査」 原燃社長、延期改めて示唆(東奥日報2020年10月30日)
 
 日本原燃の増田尚宏社長は29日、青森市の青森地域共生本社で開いた会見で、今月7日に原子力規制委員会が事実上の合格証に当たる審査書案をとりまとめたMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料工場について、事業変更許可後に「(2022年度上期としている)完工時期の見直しを含め、確実に完工、操業できるエ程を精査して示したい」と延期の可能性を改めて示唆した。
 MOX工場は、隣接する再処理工場で使用済み核燃料から取り出すMOX粉末を燃料に加工する施設で、建屋はまだ完成していない。増田社長は、完工達成は「非常にハードルが高い、チャレンジングな目標」と表現、許可から時間を置かずに精査した新工程を説明するとした。
 一方、7月に正式合格を得た再処理工場に関する今月の審査会合で、原燃は安全対策工事に必要な認可の初回申請を10月から12月に繰り延べた。
 増田社長はその理由を「約10万点の設備から申請対象とするベきものの選定方法の考え方を整理している。(同類の設備をまとめて申請する)類型化も、まず定義やルールを明確にし、原子力規制庁と合意の上で申請したい」などと説明、手戻りのないよう作業する考えを示した。4回としていた申請の分割についても再検討する。
 2か月の繰り延べが全体工程に与える影響は「ない」と断言、申請スケジュールの変更などで吸収するとした。
  (加藤景子)
KEY_WORD:ROKKA_:ROK_MOX_: