[2020_10_05_01]関電金品受領 大阪地検特捜部が告発受理 前社長らの会社法違反容疑(毎日新聞2020年10月5日)
 
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関電金品受領 大阪地検特捜部が告発受理 前社長らの会社法違反容疑

 関西電力の歴代幹部らが、高浜原発のある福井県高浜町の元助役、森山栄治氏(故人)から多額の金品を受け取っていた問題で、大阪地検特捜部は5日、岩根茂樹前社長ら元幹部9人に対する会社法の特別背任などの容疑で告発を受理した。特捜部は関係者から金品受領の経緯を聴くなどの捜査に乗り出し、立件の可否を慎重に検討するとみられる。
 告発した市民団体「関電の原発マネー不正還流を告発する会」が同日、明らかにした。
 関電の第三者委員会が公表した報告書などによると、歴代幹部ら77人が30年以上にわたり、森山氏から総額約3億6000万円相当の金品を受け取っていた。
 関電は、森山氏が関係する建設会社などに不当な高額で工事を発注し、その一部が関電幹部らに還流した疑いがあり、市民団体は同社に損害を与えた会社法の特別背任や、便宜の見返りに金品を受け取った収賄などの疑いがあるとして2019年12月に告発した。
 関電を巡っては、東日本大震災後の経営悪化で電気料金を値上げする代わりにカットした役員報酬を、ひそかに補てん(ほてん)していた問題も発覚。当時会長だった森詳介氏と、社長だった八木誠氏が取締役会に報告せず、森氏ら18人に計約2億6000万円を支払うことを決めていた。市民団体はこの問題についても、森氏らを特別背任の疑いで大阪地検に告発し、5日付で受理された。【松本紫帆、山本康介】
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