[2020_09_17_01]関電、28日の取締役会を金品受領の舞台、福井県で開催へ 組織の閉鎖性打破、地元重視をアピール(産経新聞2020年9月17日)
 
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関電、28日の取締役会を金品受領の舞台、福井県で開催へ 組織の閉鎖性打破、地元重視をアピール

 関西電力が28日の取締役会を福井県美浜町の原子力事業本部で開催予定であることが17日、分かった。大阪の本店以外での開催は異例。金品受領問題を受け3月に経済産業省に提出した業務改善計画では、組織の閉鎖性打破の一環として同事業本部での取締役会開催を盛り込んでいた。金品問題の発覚から今月末で1年となることを受け「変革」を打ち出す狙いがあるとみられる。
 新体制で過半数を占めた社外取締役らの現場視察や社員との意見交換会なども計画しており、金品問題で指摘された組織の風通しの悪さの改善を目指す。
 28日の取締役会では、業務改善計画の進捗(しんちょく)状況や今後の運用を議論する。7月に明らかになった子会社元社長らの金品受領に関する追加調査の状況や、外部弁護士らによるコンプライアンス委員会が注意義務違反を認定した元取締役1人に対し、損害賠償を求めて提訴するかどうかも審議する見通しだ。
 金品問題を調べた第三者委員会は、受領などが原子力事業本部の幹部らに受け継がれ同事業本部が大阪から美浜町に移転したことを機に加速したと指摘。要因として組織の閉鎖性をあげていた。
 初の外部出身会長に就いた前経団連会長の榊原定征氏らが「重要な経営課題である原子力部門の現場を視察したい」と要望していた。
 関電は同県内の老朽原発の再稼働を控えるが、相次ぐ不祥事に地元自治体が反発を強めている。地元重視の姿勢をアピールし、再稼働に理解を得る狙いもあるとみられる。
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