[2020_09_14_02]塩田知事「必要に応じ県民投票実施」 川内原発の運転延長巡り 鹿児島県議会で所信表明(南日本新聞社2020年9月14日)
 
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塩田知事「必要に応じ県民投票実施」 川内原発の運転延長巡り 鹿児島県議会で所信表明

 鹿児島県議会9月定例会は14日開会し、塩田康一知事が7月の就任後初めて県政運営の所信を表明した。原則40年の運転期限が迫る九州電力川内原発(薩摩川内市)1、2号機の延長問題では「必要に応じて県民の意向を把握するため、県民投票を実施する」と改めて明言した。県民の声が反映される県政を目指す考えを示した。
 所信表明では、新型コロナウイルスの感染防止対策と社会経済活動の両立の必要性を強調。コロナ禍で地方での暮らしに注目が集まっているとし、「地域資源や特性を生かし、移住や業務移転の推進を図る」と述べた。
 知事選のマニフェスト(政策綱領)にも触れ、脱原発に向け、蓄電池を活用した再生可能エネルギーの導入を積極的に進める。川内原発3号機増設は、従来の県の方針にならい「凍結」を維持した。重大事故に備えた原子力防災訓練は来年2月6日の予定。
 西之表市馬毛島の自衛隊基地建設計画では、防衛省が予定する海上ボーリング調査受け入れを保留していた地元漁協の理事会が同意するなど進展が見られるが、「政府の方針や地元の意見を聞き、県の考え方を整理する」と述べるにとどめた。鹿児島港本港区(鹿児島市)のドルフィンポート跡地は、展示機能を持つコンベンション施設の整備を検討していく。議会後の報道陣の取材に、観光拠点化を目指した前県政の計画は白紙にせず、「(今の計画に)機能として追加することもあり得る」と説明した。
 定例会では会期を10月7日までの24日間と決めた。コロナ対策などを盛り込んだ2020年度一般会計補正予算(233億9312万円増、総額9269億1010万円)や知事給料を3割減額する条例制定、19年度歳入歳出決算認定など議案15件を上程した。
 17、18日 代表質問▽24、25、28、29日 一般質問▽30日、10月1日 常任委▽5日 海外経済交流促進等特別委▽6日 議運委▽7日 最終本会議
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