[2020_06_30_03]最終試運転 再計画せず/再処理工場(東奥日報2020年6月30日)
 
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最終試運転 再計画せず/再処理工場

 新規制基準の審査を事実上合格した日本原燃・六ケ所再処理工場(青森県六ケ所村)に関し、原燃は29日の審査会合で、2013年までにほぼ終了したアクティブ試験(最終試運転)について、完工前に必要な使用前事業者検査であらためて実施する計画はないとの見解を示した。原子力規制委員会は今後の審査の中で、対応を原燃と議論する方針。
 原燃は06年、使用済み核燃料からプルトニウムを実際に抽出するアクティブ試験に着手。ガラス固化試験は13年5月、それ以外は08年までに終了した。ただ、性能を確認する規制当局の検査は残っていた。その後、13年7月、東京電力福島第1原発事故の教訓を踏まえた新規制基準が施行。検査体制も見直された。
 新規制基準の審査は6年4カ月をかけて事実上の合格を得たものの、安全対策工事に必要な認可審査などでさらに「うまくいって1年」(更田豊志委員長)を要する見通しで、アクティブ試験を再び実施するかが焦点の一つとなっている。
 29日の審査会合で、原燃担当者は「試験は一通り終了し、あらためて再処理施設を稼働させて核燃料物質を使用する試験は今のところ計画していない」と説明。原子力規制庁審査チームは「試験をやり直す必要の有無は、考え方を整理して(原燃に)申請書を書いてもらった上で議論する」とした。
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