[2020_06_21_01]東海第2県民投票条例案 茨城県知事、賛否明らかにせず 「判断できる段階にない」(茨城新聞クロスアイ2020年6月21日)
 
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東海第2県民投票条例案 茨城県知事、賛否明らかにせず 「判断できる段階にない」

 日本原子力発電東海第2原発(東海村)の再稼働の賛否を問う茨城県民投票条例案を巡り、大井川和彦知事は20日の県議会予算特別委員会で、条例案についての賛否を明らかにしない姿勢をあらためて示した。安全性検証や避難計画策定、県民への情報提供の3条件が整っていないことから「県民の意見を聞く方法を判断できる段階にない」と、従来の説明を繰り返した。
 下路健次郎氏(いばらき自民)と山中泰子氏(共産)の質問に答えた。
 大井川知事はこれまで、同原発の再稼働に関し、県民の意見を聞きながら最終的に判断する考えを示してきた。一方、市民団体からの直接請求を受けて8日に提出した県民投票条例案については、知事意見を付けたものの、同案への賛否は示していなかった。
 予算特別委ではほかに、地方自治法上、賛否を明確にした意見を同条例案に付ける必要がないとの見解を示し、宮城、新潟両県で原発稼働を巡る県民投票条例案を扱った際、知事意見で賛否が明示されなかった例も挙げた。
 同条例案は18日の防災環境産業委員会で否決されており、23日の本会議でも否決される公算が大きい。
 質問で下路氏は、2択の県民投票に異議を唱え「多様な意見を聞く目的であれば、ほかに良い方法はたくさんある」と指摘。山中氏は「公約の意見を聞く機会をつくらないまま来年9月が(知事の)任期(満了)となる」とし、同条例案に賛意を示すべきと訴えた。
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