[2020_06_16_07]核燃再処理工場稼働「国のエネルギー基本計画と整合」経産相(毎日新聞2020年6月16日)
 
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核燃再処理工場稼働「国のエネルギー基本計画と整合」経産相

 原子力規制委員会は16日、日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の安全審査で国の新規制基準に事実上適合しているとした判断について、梶山弘志経済産業相に意見を求めたところ「異存はない」との回答があったと明らかにした。プルトニウムを再利用する国の核燃料サイクル政策が行き詰まっており、規制委は国のエネルギー基本計画との整合性も照会したが、経産相は「整合する」とした。
 再処理工場は、原発で使った核燃料からプルトニウムなどを取り出す核燃サイクルの要の施設。規制委は「(基準に適合しても)一定の危険性は残るが、エネルギー政策として稼働を正当化できるのか」と指摘していた。これに対し、経産相は9日付の回答でエネルギー基本計画では核燃料サイクルの推進を基本方針としていることから、再処理工場の稼働は「計画と整合する」とした。
 一方、意見募集(パブリックコメント)には「核燃サイクルは破綻している」など約700件が寄せられた。規制委は経産相らの意見を踏まえ、今夏にも「基準に適合」と正式に判断する見通し。【荒木涼子】
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