日本原燃は10日、再処理工場（六ヶ所村）の安全審査が事実上合格となったことを受け、六ヶ所村議会むつ小川原エネルギー対策特別委員会で、審査の経緯や安全対策工事の概要などを説明した。出席した委員がらは、完工を2021年度上期とする原燃の目標に対し懸念の声が上がった。
　会議には増田尚宏社長、津幡俊副社長らが出席。冒頭、増田社長は「ようやく審査書案合格という節目を迎えた。審査で約束した内容を反映させ、安全な再処理工場をつくり上げたい」とあいさつした。
　原燃の説明後、委員からは「審査合格後もハードルが積まれている。本当に期間内に（完工を）約束できるのか」「完工時期を変更しなければならないのでは」などと質問が出た。
　これに増し増田社長は「簡単ではないが、目標を掲げて仕事をすることが重要。今は安易に変えるベきではない」と強調。一方「設計・工事の方法の認可」を得るための審査が見通せない状況−とし、「認可が下りた段階で改めて報告したい」と語った。（藤林全晴）