[2020_01_10_05]東海第2 安全対策、竣工に遅れ 原電社長、工程見直し示唆(茨城新聞2020年1月10日)
 
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東海第2 安全対策、竣工に遅れ 原電社長、工程見直し示唆

 日本原子力発電(原電)の村松衛社長は9日、水戸市内で報道陣の取材に応じ、東海第2原発(東海村白方)で2021年3月までの予定で進められている安全対策工事について、「正直、現状として来年3月までの竣工(しゅんこう)は実感として厳しい。工程の見直しも含め検討していく」と述べ、工事の詳細設計や工事業者との手続きの進み具合を踏まえ、工事の終了時期が予定よりも遅れるとの見通しを明らかにした。
 安全対策工事は再稼働の前提で、原電は18年10月、工程を含めた工事計画の認可を原子力規制委員会から受けた。高さ20メートル、全長1・7キロの防潮堤建設や非難燃ケーブルの防火処理が主な工事内容。安全対策費が膨らみ、原電は大手電力に総額3500億円の支援を求め、東京電力は昨年10月に資金支援を決めた。
 当初の工事終了予定まであと1年余りだが、現在の進み具合は、防潮堤建設予定地の地中に埋まった配管などの撤去作業などにとどまり、防潮堤の本体工事は始まっていない。
 村松社長は、工事終了時期の見通しについて「全体工程はまさに詰めているところなので、現時点ではまだどれくらいということは言えない」と語った。

工事の遅れによる再稼働時期への影響については明言しなかった。(三次豪)
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